吐けばいいとは限らない。
前回、1月くらい沸々と自分の中にあった不満を書き綴ってみた。モヤモヤとしたものを吐き出したのでスッキリするかと思ったが、案外そういうものでもなかった。
よく溜めこむのはよくないとは言われるし、実際、ため込みすぎると爆発したりすることもあるのではあろうけど、吐き出したからといって必ずしもスッキリするとは限らないとも思った。全部吐き出し切れていないからなのかもしれないが、とりあえず、吐くだけは一応吐いたつもり。それでもなお、なんでスッキリしないのか。
昔、メンタルマネジメントの話で、ミラーの法則と言うものがあるっていうのを読んだ覚えがある。他人や周囲の環境に対して文句を言ったり、愚痴ったり、悪口を言ってしまうと、自分に跳ね返ってきて、セルフイメージを縮小させてしまい、その結果、自分の力が発揮出来なくなる、というものだった、はず。
今回の僕の場合は、自分の力が発揮できなくなるというか、自分が不満に思って書き綴ったことによって、負い目と言うか、かえって自分の心が縛られて動けなくなってしまったような感じもある。
自分の言い分が間違っているとは思わないし、怒ることの何が悪いという思いもあるけど、結局のところ、何事も必ずしも100%自分が正しいとは言い切れない、結局は程度の差に過ぎない、という考えを常に持っているがゆえに、負い目のように感じるのであろうか…。
折しも、東京オリンピックで、選手への誹謗中傷がクローズアップされているが、この問題に対して、北京五輪野球代表として出場したG.G.佐藤さんがこう言っているらしい。
「なんで誹謗中傷しちゃいけないかと言うと言われた本人たちが傷付くのはもちろんだけど、誹謗中傷してる人達の心も同時にすり減って貧しくなってしまうんだよね。知らない間に」
「心が貧しくなると人生の豊かさや余裕がなくなって、周りにも人がいなくなっちゃう。そんな人生、悲しいじゃないか」
違うかもしれないけど、ミラーの法則と似ているようにも感じた。
俺は誹謗中傷はしてない(つもりだ)けど、愚痴や文句を言うことで、結局、自分自身の心を傷つけ、すり減らし、貧しくしてしまっているんじゃないかと思った次第。
心や感情のコントロールする術を覚えなきゃいけないね。
ミラーの法則を知ったのは、たぶんこの本。